2017年05月10日

<架空投資話>山辺容疑者を詐欺罪で起訴 熊本地検

 熊本地検は10日、大企業へのつなぎ融資を名目に架空の投資話で現金2000万円をだまし取ったとして、熊本県警に出資法(預かり金の禁止)違反容疑で逮捕された同県益城町出身の無職、山辺節子容疑者(62)を詐欺罪で熊本地裁に起訴した。地検は認否を明らかにしていない。

 起訴状などによると、山辺被告は2014年11月25日、羽田空港内の飲食店で、元本の返還や配当金の支払いの意志や能力がないにもかかわらず、大企業への投資を持ち掛けて東京都内の会社役員男性(当時55歳)から現金2000万円をだまし取ったとされる。

 山辺被告は4月、14年11月〜15年9月にこの会社役員男性と名古屋市の会社役員男性(52)に架空の投資話を持ち掛け、計6800万円を違法に出資させたとして出資法違反容疑で逮捕された。

 その後の調べに「投資話はうそだった」という供述をしたという。地検は名古屋市の会社役員男性から集めた4800万円についても詐欺罪での立件を念頭に捜査している。

 捜査関係者によると、同様の手口で熊本県内を中心に少なくとも70人から計7億円以上を集めていたとみられる。【野呂賢治】