2017年05月26日

殺人罪で元保護者会長起訴=女児遺体事件―千葉地検

 千葉県松戸市のベトナム国籍の小学3年女児=当時(9)=が殺害され、遺体が遺棄された事件で、千葉地検は26日、殺人と強制わいせつ致死、死体遺棄などの罪で、女児が通っていた松戸市立小学校の元保護者会長、渋谷恭正容疑者(46)を起訴した。

 
 地検は認否を明らかにしていない。県警によると、同容疑者は殺人容疑などでの逮捕時、「供述を拒否する」と話していた。

 起訴状によると、渋谷容疑者は3月24日、わいせつ目的で女児を車で連れ去り、手錠などで拘束。女児にわいせつな行為をした上で、首を圧迫し窒息死させ、同県我孫子市の排水路脇に遺体を捨てたとされる。

 地検によると、凶器の有無など具体的な殺害方法は特定できていないという。

 捜査関係者によると、女児が行方不明になった当日、渋谷容疑者のものとみられる軽自動車が、女児の自宅や遺体遺棄現場、女児の持ち物が見つかった茨城県の河川敷それぞれの周辺の防犯カメラに映っていた。この軽自動車から検出された遺留物のDNA型が、女児のものとほぼ一致したことも判明している。 

  


2017年05月25日

台湾、最高司法機関が同性婚を認めない現行法を違憲判断 合法

 5月24日(日本時間)、台湾の最高司法機関である司法院大法官会議は、同性同士の婚姻を認めていない現在の民法は違憲であるという憲法解釈判断を下しました。また、違憲状態である婚姻について定めた「民法第4編親属第2章」を2年以内に修正することを定めました。



 これは、婚姻申請を受理されなかった同性カップルや台北市が異性カップルと平等な婚姻の権利を求めて訴訟を起こし、その後憲法解釈を要求していたもので、2017年3月24日から司法院で議論がなされてきました。

 この憲法解釈によって今後アジア初となる同性、異性を問わない平等な婚姻が実現するという動きが見込まれています。

 台湾はアジアの中でも多様な性の在り方に寛容な国と言われ、2016年の台湾プライドパレードには8万人もの人々が参加しました。

 これを受けて台北市長もFacebookで「衝突を恐れるのではなく、衝突を解決するためのシステムが必要だ」とコメントを発表しました。

  


2017年05月18日

朴槿恵被告に不正美容施術の医師ら有罪 ソウル中央地裁、一連の

 韓国前大統領の朴槿恵被告への不正診療問題に絡み、国会での偽証罪などに問われた医師や大学病院教授ら5人の判決公判で、ソウル中央地裁は18日、全員に有罪を言い渡した。朴被告をめぐる一連の事件での判決は初めて。診療記録に記載しないまま、朴被告に美容施術をした医師には、懲役1年6月、執行猶予3年を、大統領府元高官らへの贈賄の罪に問われた妻には、懲役1年の実刑を下した。(ソウル 桜井紀雄)

  


2017年05月16日

米BofAの元シニアバイスプレジデントと夫を3億ドル横領で起

米銀バンク・オブ・アメリカ(BofA)から慈善団体に寄付された資金の多くを、威嚇と脅迫によって同行に返還させるように装い、個人的な目的のために270万ドル(約3億700万円)余りを横領したとして、同行の元シニアバイスプレジデントとその夫が起訴された。 同行のグローバル資産・投資管理部門に所属していたパレスタイン(パム)・エース被告(45)と夫のジョナサン・エース被告(46)はそれぞれ、ボストンとアトランタの青少年のための非営利団体を標的とした銀行・通信詐欺の共謀罪で起訴された。ボストンの連邦地検が発表資料で説明した。 検察側の主張では、パム・エース被告が2010−15年に、バスケットボール・教育プログラムやエイズウイルス(HIV)感染の子供を支援する団体に対する75件の寄付を承認。同被告はその後、同行が将来も寄付を続けられるようにするためと称して、寄付金の半額近くの返還を要求したとされる。 また、ジョナサン・エース被告は資金の受け手に対し、公の場で恥をかかせると脅迫して、できるだけ多くの資金を絞り出そうとしたという。 米連邦捜査局(FBI)の捜査官シーラ・マグーン氏が裁判所に提出した宣誓供述書によれば、同行は当初パム・エース被告の母親の銀行口座に重点を置いていた内部調査を通じ、同被告らによる手口を突き止めた。この口座に多額の資金が振り込まれる仕組みとなっていたことが同行の手掛かりになった様子だとされる。 同行の広報担当ビル・ホールディン氏は両被告の起訴に関してコメントを控えた。 パム・エース被告の弁護人デービッド・ダンカン氏は15日の電話取材に対し、同被告が無罪を主張していると明らかにする一方、それ以上のコメントを控えた。ジョナサン・エース被告の弁護人マシュー・トンプソン氏に取材を申し入れたが、返答は得られていない。 原題:Ex-BofA Vice President, Husband Charged in Embezzlement Scam (3)(抜粋)

  


2017年05月10日

<架空投資話>山辺容疑者を詐欺罪で起訴 熊本地検

 熊本地検は10日、大企業へのつなぎ融資を名目に架空の投資話で現金2000万円をだまし取ったとして、熊本県警に出資法(預かり金の禁止)違反容疑で逮捕された同県益城町出身の無職、山辺節子容疑者(62)を詐欺罪で熊本地裁に起訴した。地検は認否を明らかにしていない。

 起訴状などによると、山辺被告は2014年11月25日、羽田空港内の飲食店で、元本の返還や配当金の支払いの意志や能力がないにもかかわらず、大企業への投資を持ち掛けて東京都内の会社役員男性(当時55歳)から現金2000万円をだまし取ったとされる。

 山辺被告は4月、14年11月〜15年9月にこの会社役員男性と名古屋市の会社役員男性(52)に架空の投資話を持ち掛け、計6800万円を違法に出資させたとして出資法違反容疑で逮捕された。

 その後の調べに「投資話はうそだった」という供述をしたという。地検は名古屋市の会社役員男性から集めた4800万円についても詐欺罪での立件を念頭に捜査している。

 捜査関係者によると、同様の手口で熊本県内を中心に少なくとも70人から計7億円以上を集めていたとみられる。【野呂賢治】

  


2017年05月08日

生徒自殺、なぜ学校や教育委員会は「いじめ」を認めたがらない?

仙台市で4月26日に起きた市立中学2年の男子生徒(13)の自殺をめぐり、学校や仙台市教育委員会の対応に批判が集まっている。いじめをすぐに認定しなかったからだ。

仙台市では2014年と2016年にも、いじめで中学生が自殺している。しかし、今回事件の起きた学校では昨年6月と11月に実施したアンケートでは、亡くなった生徒が「いじめられている」「無視される」などと回答していたにもかかわらず、悲劇を防げなかった。

今年4月に着任した校長は4月29日の記者会見で、「一方的ではなく、互いに(悪口を)言い合っていたので、双方を指導して解消した」などと説明。仙台市教委も「いじめかどうか断定できない」とし、当初はいじめだと認めなかった。

ところが、報道陣から次々に質問が飛ぶと会見後、市教委は一転して「いじめがあったことは否定できない」と発言。校長も後日、「いじめと言うべきだった」といじめを認めた。弁護士ドットコムニュースが、その理由を尋ねたところ、市教委は「アンケートで本人が申告している以上、法律上はいじめと認識すべきということで、訂正した」と説明した。

市教委や学校の対応をどう見たのか。学校のトラブルにくわしい?橋知典弁護士に聞いた。

●教育委員は、学校の主張をそのまま受け入れてしまいがち

「私自身が関わった案件でも、教育委員会や学校が、いじめを認めようとしないということはよくあります」。?橋弁護士はこのように話す。

「結果としてはいじめを認定してもらうに至りましたが、例えば、身体中にケガをしていながら、いじめはなかったとされたことや、『きもい』『うざい』『臭い』と複数名の生徒に言われていても、被害者側が招いた結果の口論であり、いじめには該当しないと主張されたこともあります」

?橋弁護士はその理由を、「現場の教員があげた意見を、学校と教育委員会がそのまま受け入れてしまっているのではないか」と指摘する。

「今回の記者会見で、教育委員会は、学校が主張するとおり、いじめはなかったとの説明を繰り返していました。記者に指摘されて初めて、見つかった資料もあったようです。

本来、教育委員会は、学校とともにいじめの事件を調査し、学校の調査が不十分であれば、これを指導する立場にあります。しかし、実際には記者会見のように外部の客観的な視線や批判に触れないと、学校側の説明をそのまま受け入れてしまうことがあるのです。

学校側からすれば、責任問題になることは避けたいでしょうし、教育委員会の構成員の多くが学校現場から異動してきた教員であることなどから、馴れ合いが起きているという事情も作用しているのではないでしょうか」

●いじめアンケートの難しさ

?橋弁護士は、今回学校が行った、いじめアンケート前後の対応が適切だったかを調査すべきだと指摘する。

「いじめを受けている子が、アンケートに『いじめはない』と回答したり、『ある』としていても、その後の聞き取り時に『ない』と答えたりすることがよくあります。

たとえば、アンケートの後、先生がいじめっ子たちに表面的な注意をするだけであれば、今まで以上に陰湿ないじめにあうでしょう。いじめがあったと回答しても、どうせ先生は助けてくれない。この結論に至った子どもたちは、いじめの事実を先生に話すことはありません」

今回の事件では、亡くなった生徒はアンケートに対し、2度「いじめられている」と回答。学校側はその後、本人と加害者の双方を指導し、被害申告がなくなったことから、いじめは止んだものと判断していたそうだ。

「先生に言ってもいじめは終わらないという確信を持った子どもたちは、より確かな絶望感に直面してしまいます。もしかしたら、亡くなった生徒もそういう心境になっていたのかもしれません」

●情報の基本的な扱い方から直すべき

?橋弁護士によると、こうした対応は仙台市に限ったものではないという。では、いじめ問題について、学校や教育委員会はどう対応していくべきなのかだろうか。?橋弁護士は「答えは一つではない」と前置きしつつ、「証拠等資料の収集方法や分析方法の周知を徹底すべき」だと強調する。

「いじめ調査については、普段子どもと接している先生たち以上の適任者はいないでしょう。しかし、担任の先生などの関与の深い教員による調査だけでは、教室は平穏であったということを肯定する証言の方が、先生にとっても都合が良いためか優先されてしまいます。

例えば、担任以外の先生によって、当事者だけでなく、現場に居合わせた他の子どもたちに個別に聞き取りをするなど、具体的な調査を行う必要があるでしょう」

【取材協力弁護士】
高橋 知典(たかはし・とものり)弁護士
第二東京弁護士会所属
学校・子どものトラブルについて多くの相談、解決実績を有する
都立高島高等学校での教育シンポジウム、テレビ・ラジオ等の出演
東京こども専門学校非常勤講師としても活躍
事務所名:レイ法律事務所
事務所URL:http://rei-law.com/

  


2017年05月07日

9年ぶりの開催! 鳥肌モノの『逆転裁判』15周年記念オーケス

文・取材:ライター 本間ウララ

●成歩堂龍一役の近藤孝行さん、御剣怜侍役の竹本英史さんも登場
 2017年5月6日、上野の東京文化会館大ホールにて『逆転裁判』の15周年を記念したオーケストラコンサートが開かれた。コンサート開催は、2008年以来の9年ぶり。会場は5階席まであり、客席はコンサートを待ち望んでいたファンでびっしり埋まっていた。

 シリーズの名曲を演奏するのは、9年前も名演を聴かせてくれた東京フィルハーモニー交響楽団、指揮は栗田博文氏。さらに、ゲストとして成歩堂龍一役の近藤孝行さん、御剣怜侍役の竹本英史さんら声優陣も駆けつけた。

 なお、コンサートは昼の部・夜の部の2部制となっていた。本記事では昼公演の模様をお届けしよう。


●まるでミニ特別法廷! “生”の開演前アナウンス
 客席に諸注意を伝える“陰アナウンス”を、なんと近藤孝行さんと、竹本英史さんが担当。成歩堂龍一と御剣怜侍が掛け合う形で、携帯電話の電源の確認などを促してくれた。このシナリオは『逆転検事』シリーズや、『逆転裁判5』、『逆転裁判6』のディレクター山崎 剛氏が書かれたとのことで、ちょっとした劇のよう。おまけに声優陣もアドリブを入れたりしていて、会場は大いに盛り上がっていた。

 とくに湧いていたのが、ナルホドくんが『逆転裁判4』の設定よろしくピアニストとして演奏する気まんまんだったところや、ミツルギが観客も巻き込む形で、非常口をニラみつけ「そこだ!」と指さし確認したところ。開演を前に、一気に客席の空気が和やかなものになった。

●フルオーケストラで辿る成歩堂龍一の軌跡
 コンサートは「成歩堂龍一 〜異議あり!」で静かな幕開け。この曲は、作曲者の岩垂徳行氏が今回のために『逆転裁判2』、『逆転裁判6』の要素も加えてオーケストラ用に編曲したもの。ステージ上のスクリーンにはゲーム映像やイラストが映し出され、『逆転裁判』1作目から『逆転裁判6』まで、ナルホドくんの歩みとともに曲が進んでいく。映像は終始流されるのではなく、要所要所でまとめられており、演奏に注目する時間もしっかり設けられていた。

 2曲目は「逆転裁判5 法廷組曲」。重厚に始まり、尋問中やユガミ検事のテーマへと移り変わっていく。途中、指揮の栗田さんが足をドンと踏み鳴らし、奏者のみなさんが「待った!」、「そこだ!」、「くらえ!」と叫ぶ。さらには栗田さんが客席を向いて「異議あり!」と指揮棒をつきつけ。これには客席もビックリ、うれしいサプライズに拍手が鳴り響いた。そこから「追求〜追いつめまくれ」へなだれ込み、ステージはますますヒートアップ!

●トークコーナーでキャストが語る10年
 続いては近藤さんと竹本さんによるトークコーナー。近藤さんは黒のスーツで、竹本さんは白のスーツに赤いシャツと、ビシッと決めて登場。おふたりは2005年の特別法廷(東京ゲームショウで公開される映像)からボイスを担当されているが、今回のコンサートで思い入れのある曲を聴き、グッとこみ上げるものがあったそう。

 また、後の第2部でも『逆転』シリーズの江城元秀プロデューサーも交えてのトークタイムがあり、ここでも近藤さんは「逆転姉妹のテーマ」を聴いて涙腺が緩んでしまったのだと語った。竹本さんは、「逆転検事組曲」を王者の曲と評し、うれしさもひとしおの様子。そんなキャスト陣の『逆転』愛溢れるコメントに、コワモテで通る江城Pもニッコリ。


●名曲揃いの『逆転検事』組曲
 第1部の後半は、『逆転検事』のキャラクターテーマメドレー「巡り会い組曲」、ミツルギの成長を描く「華麗なる軌跡」の2曲。

 「巡り会い組曲」では、一条美雲ちゃんのテーマから始まり、サックスが聴かせるロウのテーマ、神秘的な水鏡 秤のテーマと続く。そこから一変、一柳弓彦のテーマが、ふんわりかわいらしく流れる。信楽盾之のテーマでは軽快な大人のジャズ、そしてミツルギ検事の父親・御剣 信のテーマが壮大に奏でられた。

 「華麗なる軌跡」では、“ロジックチェス”、“ぬすみちゃん”のシーンからどんどん盛り上がり、ラストの「追究 〜つきとめたくて」で高らかに響く金管の音色。ぴたりと揃う弦の音には鳥肌が立った。

●想像を絶する!? 『大逆転裁判』の音作り
 第2部は、江城Pと『大逆転裁判』シリーズのメインコンポーザー・北川保昌氏のトークから。北川さんによると、『大逆転裁判』は共同推理の楽曲から作り始められたそうで、この曲が巧舟ディレクターのOKをもらうまで2ヵ月ほどかかったのだとか。

 ちなみに、巧さんも今回のコンサートを聴きたがっていたそうだが、現在は最新作『大逆転裁判2』の制作も佳境で来場ならず。江城Pによると「いま彼は大阪で命を削って作っています」とのこと。

 また、ここで特別に『大逆転裁判2』の楽曲に使われる、タップダンスの音とモーションの収録模様が公開された。タップダンスを担当されたのは、OSK日本歌劇団の男役スター・楊 琳(やん りん)さん。映像では、カプコン本社地下のスタジオにて華麗にタップを踏む楊さんの姿や、モーションキャプチャーするシーンが映し出された。さすがスター、本当にダンスが格好いい。ダンスがゲーム中でどういった使われかたをするのかは不明だが、期待は高まるばかり。また、今回の映像には楊さんからのメッセージも。楊さんご自身も『逆転裁判』のファンで、プレイするのが待ち遠しいと目を輝かせていた。

 その後は再びオーケストラが登壇し、「大逆転裁判組曲」で開廷。アコーディオンも加わり、さきほど北川さんが大切にしたと言っていたクラシカルな19世紀の雰囲気が膨らんでいく。メインテーマから、共同推理、尋問のテーマがつぎつぎに演奏され、組曲のなかで『大逆転裁判』と追体験しているかのよう。クライマックスの最終弁論の楽曲「追求」では映像と相まって、龍ノ介の抱く勇気と希望が伝わってくるような名演奏だった。


●これぞオーケストラ! 御剣と綾里姉妹の名曲から
 つぎなる楽曲は、「大いなる復活〜御剣怜侍」。ゲーム音源でも壮大さを感じる曲だが、オーケストラとなるとさらに荘厳に。ミツルギが法廷に出たときの威圧感、気高さまでもが感じられる。一方で、映像ではミッちゃん大好き、オバチャンこと大場カオルの名シーンが流れ、観客もニヤリ。

 続く「綾里真宵 〜逆転姉妹のテーマ」に移ると、やさしいバイオリンの音色に空気がほころぶ。フルートら吹奏楽器と、バイオリンのピチカートの掛け合いがかわいらしく、まさにマヨイちゃんの曲だと実感。また、清々しいと同時に、ウルッときてしまうのは姉の千尋さんを思い起こすからだろうか。

 「逆転姉妹のテーマ」は昼公演のみの演奏で、夜公演では代わりに人気曲「ゴドー 〜珈琲は闇色の薫り」が演奏されている。昼公演を取材した記者は、当初は「ゴドー」を聴けないのが残念で仕方なかったが、この「逆転姉妹のテーマ」が聴けたことで大満足。それくらいすばらしい演奏だった。


 プログラム最後の曲は「逆転裁判1〜3 法廷組曲」。「開廷」の印象的なフレーズをコンサートマスターが奏でていく。尋問のテーマへ移ると、金管楽器が華やかに盛り立て、そこから『逆転』コンサートには不可欠な「追求〜追いつめられて」で、さらに熱くなるステージ。ゴージャスに畳みかける音が何とも気持ちいい。会場にはタクトが止まった後も熱気が漂っていた。

●アンコールはやっぱりトノサマン!
 冷めやらぬ興奮のなか、アンコールへ突入。キャラクターテーマのメドレーとなる「続・大逆転裁判組曲」では、亜双義、寿沙都、ホームズ、アイリスのテーマなどが流れた。途中、夏目漱石の映像が流れたときには、観客から笑いがこぼれていた。

 再びのアンコールでは、栗田さんが再登場する際に舞台袖からちょっと顔を出したり、引っ込んだりというお茶目な場面も。そして、演奏は「大江戸戦士トノサマン」。イロもの的な一面もあるトノサマンだが、オーケストラの手にかかると、想像以上にドラマチックに。スクリーンのトノサマン名場面集(トノサマンバルーンから、派生のトリサマンまで)とのギャップが何とも言えないおかしみを出していた。

 フィナーレでは、ゲストが再びステージに集結。近藤さんの「せーの」の合図で、観客全員が「異議あり!」と指をつきつけて、幕となった。

 ちなみに、終演後にステージ上をよく見ると、マイクがたくさん設置されていたことに気づいた。これは、もしかすると、今回の演奏がCD化される可能性もあるということだろうか……? 期待しています!


●昼公演セットリスト
成歩堂龍一 〜 異議あり!
逆転裁判5 法廷組曲(昼公演のみ)
逆転検事 巡り会い組曲(キャラメドレー)
逆転検事組曲 華麗なる軌跡
大逆転裁判組曲
大いなる復活 〜 御剣怜侍
綾里真宵 〜 逆転姉妹のテーマ(昼公演のみ)
逆転裁判1〜3 法廷組曲(昼公演のみ)
続・大逆転裁判組曲
大江戸戦士トノサマン

●夜公演セットリスト
成歩堂龍一 〜 異議あり!
逆転裁判6 法廷組曲(夜公演のみ)
逆転検事 巡り会い組曲(キャラメドレー)
逆転検事組曲 華麗なる軌跡
大逆転裁判組曲
ゴドー 〜 珈琲は闇色の薫り(夜公演のみ)
大いなる復活 〜 御剣怜侍
逆転裁判4 法廷組曲(夜公演のみ)
続・大逆転裁判組曲
大江戸戦士トノサマン

  


2017年05月05日

五輪「テロ準備」8人に実刑判決=IS共鳴、外国人標的か―ブラ

 【サンパウロ時事】ブラジルの裁判所は4日、2016年のリオデジャネイロ五輪でテロを準備した罪などで、ブラジル人の男8人に対し、禁錮5〜15年の実刑判決を下した。

 
 地元紙によると、8人は19歳から33歳で、過激派組織「イスラム国」(IS)の思想に共鳴。五輪期間中、外国人や同性愛者、ユダヤ人を攻撃するため、武器購入や手製爆弾の作り方に関する情報を交換したとされる。

 五輪直前の昨年3月から同7月の間、ISのテロ動画や写真をフェイスブックなどでシェアしたほか、米フロリダ州オーランドで昨年6月に発生したテロ事件の際に多くの死者が出たことなどを歓迎するコメントもやりとりしていたという。

 当局は昨年7月、テロ計画が具体的段階に至る前に8人を摘発。政府は当時、計画はずさんで「極めて素人の集団。統制も取れていない」と指摘していた。 

  


2017年05月04日

<日本国憲法70年>9条堅持を 安保法違憲訴訟・珍道さん

 元三重県職員の珍道世直さん(77)=津市=は1人で、安全保障関連法が違憲などと主張して無効確認訴訟を闘っている。行動に駆り立てるのは、幼少期の戦争体験とカトリックの信仰心。安倍晋三首相は戦争放棄などを定めた憲法9条に自衛隊の存在を明記することに意欲を示したが、珍道さんは「(9条の内容は)理想ではなく、国が歩むべき具体的な道。対立を平和的に解決するための普遍的な指針だ」と語り、9条の堅持を訴えている。

 2014年7月、集団的自衛権の行使を容認した閣議決定の違憲性を問う訴訟を起こした。15年7月に最高裁で敗訴が確定したが、その4カ月後には安保関連法の無効確認を求めて提訴した。1、2審は敗れたが「日本の武力行使に道を開いてしまう」と上告中。

 1945年7月28日、津市は米軍の空襲で市街地のほぼ全域が焼けた。6歳だった珍道さんは家族に連れられ防空壕(ごう)に駆け込んだ。爆風で開いた壕の扉の向こうに、日本の戦闘機と衝突した米爆撃機から米兵がパラシュートで降下する様子が見えた。

 逃げ惑う住民の叫び声がこだまし、市内を流れる岩田川には無数の遺体が浮いていた。その惨状が人生最初の記憶として残る。

 家族は無事だったものの自宅は全焼した。地元の進学校・県立津高校に通ったが、経済的事情などから大学には行けなかった。民間企業などでの勤務を経て、公の役に立ちたいと23歳で県職員になり、副出納長で退職するまで勤め上げた。

 「皆に仕える者になりなさい」という聖書の一節が信条だ。祖父の代からカトリックを信仰し、生後すぐ洗礼を受けた。少しでも信仰に忠実に生きられたらと、退職後は自殺防止の電話相談を行うNPO法人の副理事長などを務める。そうした活動も相まってか、名前を「よなおし」と読まれることもある。

 平和への願いに対し国際情勢は緊迫感を増す。トランプ米大統領は米国第一主義を掲げ、朝鮮半島を巡る状況も予断を許さない。「武力でなく対話など外交努力で解決しなければならない。利己的な考えでなく、他国とともに繁栄する道を探るべきだ」と憂えた。【井口慎太郎】

  


2017年05月03日

<韓国>朴前大統領、正式初公判は23日に 準備手続き欠席

 【ソウル米村耕一】サムスングループから巨額の賄賂を受け取ったなどとして収賄などの罪で起訴された韓国の朴槿恵(パク・クネ)前大統領(65)の事実上の初公判となる公判準備手続きが2日、ソウル中央地裁で開かれ、朴被告側の弁護人は無罪を主張、全面的に争う姿勢を示した。聯合ニュースによると、16日に2回目の準備手続きが行われた後、23日に正式な初公判が開かれる見通し。

 準備手続きには被告本人が出席する義務はないため、朴被告は出席しなかった。弁護人は「起訴内容をすべて否認する」と主張。ただ、「捜査記録の検討を終えていない」として、個別の起訴内容の認否については後日行うと説明した。

 また、共犯として起訴された親友、崔順実(チェ・スンシル)被告や、贈賄罪で在宅起訴されたロッテグループの重光昭夫(韓国名・辛東彬(シン・ドンビン))会長の準備手続きも一緒に行われたが、いずれも出席しなかった。

 検察によると、朴被告は崔被告と共謀し、崔被告が主導して設立した財団などにサムスングループから約298億ウォン(約29億円)、ロッテグループからは70億ウォン(約6億8000万円)の賄賂を受け取ったとされる。ほかに強要、職権乱用、機密漏えいなども合わせ、計18の罪で起訴された。